【日常生活編】頸椎椎間板ヘルニアの気になるQ&A
頚椎椎間板ヘルニアとうまく付き合うためのQ&A
頸椎椎間板ヘルニアになってしまったら、軽度のうちは症状が進行しないように、また、すでに治療を行っている場合は重症化しないように、心掛けたい習慣や対策があります。朝起きてから睡眠中まで、生活習慣を見直すことで痛みを抑え、悪化を防ぐことができるでしょう。ここでは、日常生活をおくるうえでの気になる疑問に回答しています。
痛みを緩和させる日頃のケア方法は?
頸椎椎間板ヘルニアによる痛みなどの症状は、日頃の生活態度や習慣などである程度やわらげることができます。
- 正しい姿勢…まずは正しい姿勢で座る、立つ、眠ることを心掛けましょう。枕の高さのチェックも重要です。
- ストレッチ…痛みが出ていなければ、肩や首をぐるぐる回し、左右に動かすなどして血行を促進させます。
- 血行促進…こわばった筋肉をほぐすために、お風呂などで身体をあたため、血行を促進させます。
- 筋力をつける…筋肉は天然のコルセットの役割を果たします。軽いスポーツや水中ウォーキングなどで身体を適度に動かしましょう。痛みが強い時は無理に動かさず、首を反らしたり激しい運動(上下動が出るもの)は避けましょう。
- 栄養…コラーゲンやコンドロイチン、カルシウムなどの栄養素を食事やサプリで補給しましょう。
頸椎椎間板ヘルニアの痛みを緩和するケア方法を
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治療中仕事はできる?
頸椎椎間板ヘルニアの基本的な治療は保存的治療法です。保存的治療法を受けながら仕事を続けられるかはケースバイケースといえます。症状が軽くて首に負担をかけない仕事であれば、保存的治療を受けながら仕事を続けられる可能性はあります。
また、手術が必要になった場合は2週間程度の入院が必要になることが多く、仕事復帰にかかる期間は一般的なケースで1~2カ月です。
日帰りでの手術が可能な治療法としては、レーザーで治療をおこなうPLDDがあります。デスクワークであれば3日後から、それ以外の仕事でも、一週間後には復帰が可能です。
頸椎椎間板ヘルニアの治療中の仕事について
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睡眠時に気を付けたいこと
姿勢や動作が頸椎椎間板ヘルニアの症状に与える影響は、睡眠中であっても同じです。次のようなことに気を付けてみましょう。
- ナイトカラーを着用して睡眠中の首の動きを抑える
睡眠中に着用する首のコルセットです。睡眠中にかかる首の負担を減らすことができます。
- 首に負担のかからない枕を選ぶ
首が後ろに反らない程度の高さのある枕を使用しましょう。 低い枕で寝ると首が後ろに反ってしまうので、症状は悪化しやすくなります。また、高すぎる枕も適していません。背筋を伸ばし、顎を引いて立った時と同じ姿勢を作れる枕を選ぶことで首にかかる負担を減らせます。
頸椎椎間板ヘルニアの睡眠時のケアを
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頸椎椎間板ヘルニアは労災扱いになるのか?
日頃の業務が原因で頸椎椎間板ヘルニアの発症・悪化が起こった場合、労災認定されるのか気になる人も多いでしょう。労災認定を受けるためには、「業務遂行性」と「業務起因性」が重視されます。
- 業務遂行性
業務遂行性は、事業主と雇用関係にあるかどうかを判断する要素です。外出中や休憩中でもこの業務遂行性は認められます。
- 業務起因性
業務と症状に関係性があったかを判断する要素です。労働時間や業務の性質、治療を受ける機会があったか、といった点が考慮されます。
突発的な事故に適用されるイメージが強い労災ですが、長時間の労働や業務による負担が原因の場合、頸椎椎間板ヘルニアでも問題なく労災認定されます。医療機関に受診した後、「療養の費用給付請求書」を労働基準監督署へ提出することで申請が可能です。
頸椎椎間板ヘルニアの労災について
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