これまで脊椎椎間板ヘルニアは、加齢による椎間板のすり減りや、長年の生活習慣が主な原因となっていました。そのため、40代以上の患者が多い傾向にあったのです。
しかし近年では、20代の頚椎椎間板ヘルニア患者が急増しており、韓国メディアではこれを大々的に取り上げました。
韓国国民健康保険公団の発表によると、2007年~2018年の間で頚椎椎間板ヘルニア患者は年平均8%増加しており、そのうち20代の増加率が15%と特に高かったそう。
そして、この背景にはスマートフォンの普及が大きく関係しているのです。
20代の頚椎椎間板ヘルニア患者の増加を発表した韓国では、その原因をスマートフォンの使い過ぎだとみています。
スマートフォンは2010年頃から普及が進み、特に若い世代が長時間使用するようになりました。スマートフォンを使う際にはうつむく姿勢になることが多く、長時間首に負担をかけ続けることで頚椎椎間板ヘルニアを発症することになったのでしょう。
確かに、韓国では1日7~8時間以上スマートフォンを利用している「スマートフォン中毒」が問題となっていて、女性8.3%、男性2.8%がこれに当てはまるとされています。
そして、スマートフォンの使い過ぎは韓国にとどまらず日本でも同じです。つまり、私たちの身近でも頚椎椎間板ヘルニア患者は確実に増加しているでしょう。
若年層の頚椎椎間板ヘルニアを予防するためには、とにかく首に負担をかけないことが重要です。
そのため、スマートフォンやパソコンを使う際は姿勢に気を付けるほか、30分に1回休憩を入れたり、首のストレッチをしたりするのが効果的。
また、普段の生活でも正しい姿勢を意識し、極力首に負担をかけないようにすることが大切です。
基本的な首のストレッチになりますが、首の痛みを改善するのに効果的ですので、ぜひ取り入れてみましょう。